2016年7月15日金曜日

容器の中の虫は食べられる ? (2)

  2/21のブログ「容器の中の虫は食べられる?」で、 カッコが、半透明なタッパーの中にいる虫を、中に入って食べられるか実験しました。
結果は、1回目は外から食べようとし、自らは中に入れず、手に乗せて入り方を教えました。↓
それを繰り返し、その逆に中から外に出る練習を重ねて、数日後ようやく自分で入って食べられました。その後は、外から食べようとはしますが、そのうちに入って食べる事を学習しました。


同じように、はなびで実験しました。
はなびは、一番初めにこの薪の上で虫を与えると、次の日からここで待っています。↓

コオロギ1ヶ・小さなバッタ(柔らかな)2・オンブバッタ1の入ったタッパー(高さ16㎝)を置きます。
 (以前カッコの実験に使用した容器です。)
直ぐに跳び付き、こっちに来たりあっちに行ったりと、素早く追いましたが直ぐに追わなくなりました。19:07 ↓
19:11 休んでいて、 一匹のバッタが内壁を登り始めると、そっと落ち着いて後を追い登り始めました。↓
登ってしまえば簡単です。あっと言う間に4匹 完食。  (容器を置いてから10分以内)
そして、もういないと分るとジッと上を見ていました。 ↓
この後、私は観察できませんでしたが、20:20 満足そうに居眠りしていました。 ↓
初め素早く追い、直ぐに諦め、そして後はとても冷静に落ち着いて行動していました。
今回だけで判断すると、とても賢いと言えますが、問題は次の2回目の行動です。

追記  タッパーを上る動画です。 途中で照明が消えてしまいましたが、虫は食べたようです。
 動画から切り取りました。↓ 

11 件のコメント:

  1. お転婆さま

    本日は飯田方面は35℃を超える気温と聞きました。梅雨もあけて、さらに暑さも厳しくなりますね。

    さて、上記の写真のうち、5枚目に注目しました。

    3枚横並びに縮尺サイズの写真が並んでいますが、左から2枚目と3枚目の写真にも同じ虫が写っていれば、その箇所に印をつけていただけるとありがたいのですが、いかがでしょう?

    「半透明」の存在を理解しているように思いました。

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    1. 竹内様

      今日は暑かったです。デッキのカエルハウスには濡れタオルをかけました。

      5枚目の画像の2と3枚目には虫は写っていません。
      動画がありUPを試みましたが、出来ません。明日もう一度挑戦しますのでお待ちください。
      あの虫は食べたと思います。

      はなびはカッコと比べるととても冷静に行動しています。2回目は目を離したので不明ですが、3回目は、見ても食べようとしませんでした。
      「半透明」を正確に理解しているかは、まだはっきり言えませんが、何か遮る物があるとは理解していると思います。

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    2. 竹内様

      動画をUPしました。途中で照明が切れ、撮影を中止しましたが、虫は食べたようです。
      5枚目の画像の2と3枚目は虫は、動画の後に撮影しましたので、食べた後のように思います。食べた瞬間はカメラのモニタを見ていたので、はっきりと分りませんでした。

      次の日のブログ(2)2回目の実験で虫を見ながら跳び付かなかったのは、不思議です。この行動から考察すると半透明の壁は理解していた事になります。
      カッコより知能(考える力)というか、冷静に判断しているように思います。「アマガエルは、動く物は本能的に跳び付く。」はもう一度検証する必要がありそうです。

      以前カッコが、「宙を切る」ような動作をしたと書きました。竹内先生は、「次の足場を期待している」と表現して下さった動作です。
      カッコはあれから、あの半透明のタッパーを使用しなくなると、あの動作は全くしなくなりました。
      それから長く経過したある日、部屋の隅に置いてあったそのタッパー(中に虫はいません)に乗ると、またあの「次の足場を期待する動作」をしました。
      半透明な容器であの動作はする事、と長い事経過しても覚えていた事に驚きました。
      餌に関係ない事、ちょっとした事も覚えていると感心しました。
      「金沢城のヒキガエル」奥野良之助著で「大脳新皮質のないヒキガエルはものを考える能力はない。」とあります。アマガエルも同じでしょうか。

      アマガエルは「考える」事はしていると思います。

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  2. お転婆さま

    お忙しいところご返信ならびに画像アップありがとうございました。

    上記のご返信にあるご質問に回答する前に、少し前置きから始めさせてください(笑)

    私は、「アマガエルのお話」は読者を選ばない素晴らしいドキュメンタリーだと考えています。あまがえるの生命現象を、シンプルに、そして科学的なタッチで発信されているので、読み手も色んな解釈や捉え方ができます。加えて、人間味ある話題も多い(ちゃんと科学的な考察もなされている)ので、コミュニケーションもさらに活発になります。

    この5年の蓄積は、絵本のネタどころか、一般向けの読み物として成立する水準にあります。さらに興味深いのは、あまがえるの「生態学」から一歩踏み込んで、『記憶と学習』のように行動学的な内容にシフトしつつあるということです。

    ちなみに、もし英語翻訳版のブログを開設したら、とんでもないアクセス数になると思います。私の知人であるオックスフォード大学出身の研究者が言っておりましたが、(欧州に多い)博物学的な内容を好む研究者からすると、まさに「飛びつきたくなる話題」だそうです。

    話を戻して、前回のご返信にある『「大脳新皮質のないヒキガエルはものを考える能力はない。」とあります。アマガエルも同じでしょうか』というご質問は、まさに、『記憶と学習』の視点によるお尋ねと思います。

    しかしながら、奥野良之助氏は、そもそもお転婆さん(や私)と違った観点で「かえる」を見ています。いや、前提が違う、と言った方が正しい表現かも知れません。脳科学というよりは解剖学的な観点で、当時の常識(?)をもとに、「大脳新皮質のないヒキガエルはものを考える能力はない」との前提に立っています。

    たぶん、かえるの脳の容量は小さいので、高等動物のような思考や学習は「そもそも、ありえん」とお考えだったのではないでしょうか?でも本能100%で生きている「愛すべき存在」と考えておられるように、私は感じます。

    しかし、科学者であれば「ありえん」との結論を出せるだけの調査・研究が必要です。(ヒキガエルで、それをやるのは難しいでしょうが)

    で、私は、どう考えているかと申しますと、あまがえるは「思考する」生き物である、と考えています。例えば、カッコちゃんやクロちゃんなど立派にお転婆さんに依存しているじゃないですか!本能だけで生きているとしたら、リスクのラインを超えて、大型の生き物(お転婆さん)に依存するでしょうか?

    生き物は、小さく進化することもあります。もしかしたら、指先が器用なあまがえるは、脳の容量が小さくとも、それに反してスペックは高いのかも知れません。(オウムのアレックスは、私たちに脳の容量だけで能力を測れないことを教えてくれました。もっと小型のインコ類でも、知性・感性を持つという研究報告があります)

    お転婆さんも、私たちも、大好きあまがえるな人種ですが(笑)、生物学の専門家ではないことが幸いし、(ステレオタイプ的な生物学的常識にとらわれず)新たな知見を得ることができたのではないでしょうか?

    最後に余計なひと言を(笑)

    どの生物学の教科書にも、「大脳新皮質のないヒキガエルはものを考える能力はない」と断言できるほど説得性のある情報は記載されていません。

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    1. 竹内様

      お褒めいただいたと解釈してよろしいのでしょうか。
      余りにも過分なお言葉で困惑すら感じます。

      私は、科学とは遠いところにいます。とても科学的には観察も考察もできていません。計画性もなく、ただその日に感じた事を気まぐれに書いています。
      それで後になり間違えていたと思う事もしばしばで、申し訳なく思っています。

      しかし、コメントを下さいます皆様の情報により、今まで本などにはなかったアマガエルの姿が見え始めたと感じています。
      皆さまには大変感謝しています。

      アレックスは、生物学的常識を覆してくれました。アマガエルの生物学的常識も変ってくる可能性はあるのですね。

      私は、アマガエルは程度の差はあれ、考えて行動していると思っていますが、生物学者の先生が、「考える能力はない。」と言われると、アマガエルとの付き合い方を変えなければならないとも考えました。
      しかし、竹内先生のお言葉で、「能力はない。」などと決めつけないで、付き合って行こうと自信が持てました。

      これだけの文章を書くには、時間もかかった事と思います。ありがとうございました。

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  3. お転婆さま

    どうか困惑はしないでください(笑)

    科学は、学者のものではありません。

    もっと自由なものです。

    市民には市民のアプローチ方法があり、(夏休みの自由研究など)小学生には小学生のアプローチの手段があり、学者には学者の作法がある。

    どのアプローチからも、過去に大きな発見がありました。

    そして、どのアプローチにも必ず失敗は伴います。

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    1. 竹内様

      >科学は、学者のものではありません。
      もっと自由なものです。

      素晴らしい言葉です。
      しかし、私には実際は難しいと感じてしまいます。

      そして、「失敗も伴う」
      失敗ばかりでくじけそうになってばかりですが、コメントを下さる皆さまに助けられて、続けられています。

      ハンドルネームの「お転婆」とは、もともとの意味「活発な女性」ではありません。
      私は、おっちょこちょいで転んで怪我ばかり、心も転んでくじけそうになってばかりなのです。
      それで、「転ぶお婆さん」の意味なのです。

      失敗は慣れっこです。
      転んでもただでは起きないで、なにか拾って起きたいと思います。(笑)

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  4. お転婆さま

    (追伸です)

    「お褒めいただいたと解釈してよろしいのでしょうか」とのコメントにつきまして、私の回答はNoです。(そもそも、私は「褒める」身分や立場にありません)

    お転婆さんのひたむきな観察スタンスに共感し、支持していることも併せて伝えたかっただけです。

    サイエンスには、反論も、支持も、両方ついて回ります。

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    1. 竹内様

      「褒める」の表現は適切ではありませんでした。
      あまり褒められた事がありませんでしたので。(笑)

      いつもご意見や提案などいただき、とても嬉しく思います。
      ありがとうございます。

      私のアマガエルの観察での支持は、とても助かっていますが、「反論」は更に大切に考えたいと思っています。
      今までも、コメントで私の観察と違うご意見をいただき、地域や飼育や個体などで違う事が多く発見できました。

      また、自然の生き物を対象にしている以上、社会的・倫理的な事も考慮して行かなければならないと思っています。
      これに関しては、皆さまの反論がなければ正しい方向には進めません。

      是非「反論」をお寄せいただきたいと思っています。
      よろしくお願いします。

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  5. お転婆さま

    「市民の科学」には、「お金をかけず、身近な道具と、観察など古典的な実験手法を組み合わせて真理に迫る」という醍醐味があるのではないでしょうか。

    繰り返しますが、サイエンスは学者の私物ではありませんし、権威だって間違える(うそをつく?)ことは多々あります。

    客観的な解釈など、基本的な手技手法さえしっかりしていれば、誰がどんなテーマに取り組んだって、どんな新説を発表したって良いんです。

    何より、実験室の外で、生物の日常の素顔にアプローチしているスタンスは素晴らしいと私は思います。

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    1. 竹内様

      市民の科学者は素晴らしいです。
      努力も必要でしょうから、楽しみも大きいと思います。

      権威のある方が、不正なデーターなどで発表している事は良く耳にしますが、非常に残念な事です。

      >客観的な解釈など、基本的な手技手法さえしっかり・・
      これが、私にはできません。
      計画性もなく、ただの思いつきで書いていて反省してはいるのですが、なかなか改善できません。
      結果や考察のまとめもできませんので、考察は読者の皆様にお願いしています。

      実験室での観察は、本当の姿は見えないと思います。デッキにいるカエルと全くの自然にいるアマガエルでさえかなり違ってきていると、最近になり思います。

      先日カエル館に行って来ました。
      アマガエルは30×40×20㎝位の水槽にビシャビシャに湿った水ゴケが敷かれ、木の枝が一本斜めにある中にいました。
      アマガエルを良く知らない方がこれを見ると、どのように感じられて、どのように想像されるかと。
      かなり間違ったイメージを持ってしまうのではないでしょうか。
      カエル館としての管理や展示方法などの事があるので仕方ないと思いますが、私としては残念です。

      アマガエルを知らない方に、アマガエルの姿をお知らせできれば幸いと思い書いています。

      今後もよろしくお願いします。

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