2014年11月28日金曜日

アマガエルの尿

アマガエルは、吸水できず体液の水分が不足すると、膀胱に溜まった尿を再び吸収し利用する事ができます。お腹に水筒を持っているようなものです。便利ですね。

アマガエルは、何時、どんな時に排尿するのでしょう。
観察した事を書きます。

① 驚き逃げる時にオシッコをします。
   馴れてないカエルに近づき、オシッコをかけられた事が何回もあります。
   敵を驚かせ、身軽にして、素早く逃げるためでしょう。

② 夜出かける時 吸水の前
  夜出かける前に、ハウスのお風呂で吸水する事が多くありましたが、その直前に排尿したのを
  何回も見ました。 
  この事から、二つの理由を推測しました。(私の勝手な考察です)
    A 吸水できる事が確実な場合、膀胱の尿を新しく入れ替えるため。
      水筒の水を入れ替えるようなものでしょうか。
    B  お風呂に長く入りたいので、体の水分を減らした。
     
  お風呂に入らず出かける時は、排尿したのを見た事ありません。また、デッキにハウスのお風   呂を置くまでは、デッキで排尿したのを見た事はありませんでした。
  この事から、吸水しない時や、吸水できるか分からない時は、しないのだと思います。
  
         デッキの手すりで、排尿してからお風呂に入るクロちゃん  ↓
 ③ 吸水し過ぎた時
    9月26日 ヤエは1:40~6:14まで4時間30分以上お風呂に入ってました。
       (もう少し前から入っていたかも知れません。)
   

 この後、排尿してから、居場所の歯車に行きました。 ↓

 排尿後も、こんなにお腹が膨らんでますから、水分が入り過ぎて排尿したと思います。 ↓


 日中居場所では、排尿したのを見た事はありません。

 尿量 
一回の尿量は、大よそどれくらいでしょうか。?

尿量を量ろうと、いつもする所にサランラップを敷き、尿採集しようと、何回も試みましたが、それにはしてくれず、量れませんでした。 ↓
  
   手すりにしたばかりの時に、側に水を垂らし、濡れ具合から、大よそ1.5ml くらいではないか    と、推測しました。 吸水は、2ml弱でした。
 
アマガエルの排尿は、体の水分調節の役割もしています。
私は幼い頃、牛やヤギを飼っていましたが、オシッコはただ溜まると、どこでもしたと言う印象です。
 アマガエルは、排尿を考えて計画的にしています。水分不足で熱中症になる人間より 賢い。

  余談
   ○ アマガエルの尿は毒があると言う方もおられるようですが、毒はないそうです。
   ○  フーテンの寅さんの、口癖に「大したもんだよ、カエルのションベン」があります。
     これは「田にしたもんだよ」からきているそうですが、実際大したもんです。
次は、お風呂の目的

2014年11月22日土曜日

吸水量

アマガエルが吸水すると、笑ってしまうほどお腹がパンパンに水膨れします。
どの位水を吸うのか、知りたくなりました。
    エサを食べ、吸水して水膨れのリボン ↓
 アマガエルの吸水量の文献は見つかりませんでした。

吸水前後に体重を量れば正確ですが、捕まえて恐怖を与える事は、好みません。
それで、吸水前後の水量の差で、おおまかな量を量る事にしました。

対象カエル クロ・ヤエ 推定3ヶ月 体長31mmと28mm 推定体重 4.5~5.5g (空腹時)
        
測定方法
  吸水前後の水量を量り、差を吸水量とする。皮膚に付いた水量も含む。
   ○ 時刻 9月中~下 雨でない日 水の蒸発の少ない時間16~18:30
          直前に排尿しない場合。
       ○ 場所        ハウスのお風呂 慣れていてゆったりできる所とした。↓
 
     ○ 吸水時間 1時間以上した場合とした。 
  ○ 測定容器 ハウスのお風呂に、2.5mlの注射器で、15mlの水を入れ、吸水後注射器で                          残量を量り差をだした。
  ○ 注意点  注水は直前として、他のカエルが入らないか監視し、吸水後は直ちに測定した。

結果
  3ヶ月の体長約30mmのカエルで、9月の雨でない普通の日の場合 ~約2ml
  9/18  クロ一匹  約 2ml
  9/22  クロとヤエ 二匹で 3.5ml
  9/27  ヤエ 2ml 
   22日のヤエ 2ml弱吸うと、こんなに膨らみます。↓

  30mmのカエルと2mlの水は、この位 ↓ (緑の大根でカエルを作った)

感想
  予想は、体重の1/5 くらいの1ml と思ったが、以外と多かった。
  
  吸水の量は、カエルの大きさ、天候、直前の排尿、その時の体調や気分で大きく変わると思う   が、3ヶ月カエルの9月の普通の場合の大よその量は、2mlと分かった。
 
  吸水しない日や、吸水時間の短い日などもあり 観察の条件が揃わず、観察も時間がかかるた  め多くのデーターが取れなかった。 来年は、いろいろな条件で測定したい。

  ここで、疑問に思うのは、吸水の量は、どのようにして調節しているか。
  当然、水に入っている皮膚(腹部・脚)の面積と、時間で調節していると思うが、7時間入っていた  にも関わらず、あまり水膨れにならなかった事があった。
  途中で排尿したのだろうか。?   それとも他の方法で、吸水量を調節する事ができるのであろう  か。?
   
   次は、尿について  

2014年11月20日木曜日

吸水 姿勢 

アマガエルは、長く止まっている時の姿勢は、頭はそんなに高く上げていません。
前足は胸の下に入れています。 ↓
 
吸水時の好む姿勢

○水深が深い場所
プールなど水深が深い時は、お腹や後脚から下を水に入れるだけです。
お尻をちょっと入れただけでも吸水できます。↓
 
鉢などで、水が深い時も、胸から上は出しています。
垂直の壁で、四肢が水に入っていると、危険を感じた時に迅速に陸に上がり難いのと、じっとしているのが、大変だからと思います。


○水が浅い場所 (ハウスのお風呂、鉢の受け皿) 頭を高くしている姿勢がほとんどでした。 ↓
 
顎をつき出すような姿勢も良く見られました。 ↓ なにか理由があるのでしょうか。
私も、お風呂で気持ち良いと、顎は上がります。

寄りかかりスタイル ↓ この恰好も良く見られました。 ↓
カエル君も、楽な姿勢で、のんびり吸水するのが、好きらしいです。
少し脚が水に浸かっていて入ればよいようです。脚の吸水力が強いからでしょう。

下腹部が水に入っていれば、水は上腹部まで上がってますね。↓

とっても気持ち良さそうな表情です。 ↓
 
胸まで浸かる事もありましたが、見たのは少なかったです。 ↓
吸水時間の短縮になるのでしょうか。? 
土や湿った物 (濡れタオルなど)の場合
 土は、お腹から下を入れたり、または、胸まで貼りついた姿勢でした。↓


次は、吸水量を考えますが、はっきりとは分りません。 すみません。

2014年11月17日月曜日

吸水の時刻・回数・時間

アマガエルの吸水行動(時刻・回数・時間)を知りたいと思い、文献を探しました。
その研究論文は、あるようですが、読む事はできませんでした。

私は初め、水の中に入る=吸水 と考えていましたが、観察すると、これは成り立たない事が解りました。
水に、短時間に何回も入ったり、直ぐ出たり、7時間も入っている事があり、吸水目的でなくても、水に入る事が解りました。
しかし、水に入る多くは吸水目的のためと考えられましたので、水に入る行動を吸水として推測しました。
(夜間や、デッキ以外のカエルについては、私の見えない所で吸水している可能性があります。 ご了承ください。)
 
水に入る時間帯
 ○ 24時間、何時でも入る。 全ての時間帯で入っているのを観察しました。
    深夜も入る  1:50  お風呂にいるクロちゃん ↓
 
   昼間どの時間帯でも入っているのを観察しました。 ↓ 


○多く水に入る時間帯は、1番多いのが朝 2番は夕
  デッキで過ごすカエルは、朝居場所に帰った時に水に入るのが一番多く見られた。
    7月のハウスのお風呂の朝は、ラッシュです。二匹で入っている。↓
  夕の出かける時も多かったが、15時頃から入り始めるため、ラッシュにはならなかった。

 ○外で過ごすカエルは、池で吸水するが、が多く、朝と昼間は少なかった。
 (朝と昼間は、見えない所でしている可能性はあるが、吸水は危険が伴うためかもしれない。)

昼間水に入る 回数/日 (4、5時~17、8時  夜間は不明)

1日に水に入る回数は、アマガエルの大きさ、その日の天候、温度、湿度、居場所(直射日光にあたっている)、近くに安全な水場がある、などで変わった。
 
 2~4回 体が小さく(2ヶ月位)までで、高温、乾燥、直射日光に当たる、近くに水があれば、4   回 入る事もあった。
  体が小さいうちは、体重に対して体表面積が多く、蒸発する水分が多い事と、膀胱に溜められ   る尿が少ないので、回数が増えたと思える。
    直射日光があたる所にいて、その後お風呂に入る ユウちゃん ↓

 ②1~2回以下 成長して壁側に移動すると、朝、夕のみで、日中居場所から、吸水に行く事はな  かった。 しかし、濡れタオルや、お風呂を側に置くと入ったので、近くに安全な水場があれば入  る。 


③ 0回 寒くなると、夜も外出しない日があり、全く入らない日もあった。
   
    変態してからの居場所は、初めは低い木や草が多く、朝の帰宅も遅く、外出も早い事が多い    です。これは、吸水するためかもしれないと思いました。

   成長すると、居場所は、デッキの奥になる壁側や物置に移動し、日中はしなくなります。
   真夏、炎天下の屋根の上でも過ごすカエルもいますが、12時間以上吸水はしません。

  成長すれば、日中水に入る回数は、差があり、環境により、乾燥に耐えられるようです。
  
吸水にかかる時間
 一回の吸水にかかる時間を調べました。
 ○水に入る場合  多くは、45分~1時間30分 でした。 
           短い時は、10分、 長い時は7時間入ってました。これは吸水目的だけではない           と思います。
 ○土からの場合   3時間  (Gさんから、2~3時間と言う情報をいただきました)

次は、吸水の姿勢と、一回の量

2014年11月14日金曜日

吸水は何処から 場所は 

アマガエルは、口から水は飲みません。お腹と脚の腹側皮膚から吸水します。

アマガエルの吸水について調べてみました。

 ネットの論文 無尾両生類の水調節機構  佐藤恵 酒井秀嗣 
吸水の仕組みなど、科学的に詳しく、書かれています。 

専門的で難しいので、以下、極簡単に要点だけ書きます。

 両性類は、3億6000万年前に初めて陸に進出した脊椎動物である。そのため、乾燥した環境でも生存できるように、体液の調節機構が発達した。
特に、樹上生活するアマガエルは、水適応戦略を発展させた。
それは、
①皮膚は常に水分を含んでいる。
②下腹部から、大腿部の腹側皮膚領域が、高い水吸収能力を示し、独自の水バランス調節をし   ている。
③膀胱に溜めた尿から、水分を再吸収している。

○アマガエルは、腹部の皮膚に、二種類のアクアポリンAQP(aquaporin) (水のとおる穴)があり、吸  水能力に優れている。
  半水棲種のカエル(トノサマガエル・ニホンアカガエル)は一種類で、劣る。 
  
○カエルは、特に後脚の腹側皮膚からの吸水が重要である。
  水棲のカエルは、腹部からは吸水せず、脚のみの吸水で水分の過剰を防いでいる。

↓ここからは、私が観察した事、思った事です。

吸水する場所

 ○水溜まり  流れが速い川や、天敵などの危険がなければ、どこでもする。
    田んぼ・池・プール・緩やかな川・雨水の溜まった所・鉢受けの溜まり水、などあらゆる所
                プールで吸水
 ○露、雨などで、表面に水がついている所
   葉・木・板・人工物など
 ○水を含んだもの
   土・濡れタオルなど、昔は濡れたわらじ

    濡れタオルから ↓

コンテナの土から ↓  土から吸水とは、すごいですね。 

 
吸水する水質、温度
  水質の程度は、解りませんが、かなり汚れた池や、鉢受けの水でも吸水をしていました。↓
  夏は、30℃くらいの温かになったお風呂にも入り、外気温4℃の時の冷い水にも入ってました。 
  (牛乳でも入るか、実験したかったですが、病気になるといけないので止めました。)

では、家で過ごすカエルが、好む吸水場所は、何処でしょうか。

コメントを下さっているGさんから、こんな情報をいただきました。

Gさんの家のアマガエルの場合
 土からの吸水を好む
 「我が家のカエルたちは、近くに水があるのに、好んで、鉢植えの土から吸水している。
  それは、家の周りに池や水溜りがなく、雨以外は、吸水する場所がない厳しい環境に育ったの
    で、土からの吸水が当たり前になったのではないか。育った環境で、吸水の仕方も変わるので  はないか。」
 この後、最近になり、場所を換えたそうです。換えた理由は興味深いですが、次の機会にします。

私の家のアマガエルの場合は、
  居場所から5~6m以内に、川、水溜り、池があります。
 庭で過ごすカエルは、池の水しぶき がかかる所で吸水します。大きな鯉がいるので中には入りま せん。 川は流れが急なので入りません。

  デッキのカエルは、デッキ内の鉢の受皿の水、とハウスのお風呂を好みます。
 朝も夕も、夜21時、一度外に出ても、わざわざ戻って来てハウスのお風呂に入っていました。
 土に入った時は、お風呂を他のカエルに取られて入れなかった時だけです。

吸水は、慣れた方法、場所 また安全な所を好む。
しかし、いろいろな条件で、より適切な所、または仕方なく換えて行くようです。
 
Gさん、情報ありがとうございました。

次は、吸水の時と必要な時間です。

2014年11月12日水曜日

アマガエルの指 5 癖 ?

アマガエルの四肢と指は、とても器用です。
前足で餌を口に押し込んだり、脱皮の時に取れた皮膚をつかんで食べたり、顔も拭う動作もします。 吸水や、冬眠の時は、後足で土も掘るそうです。

運動 ? 癖 ? 遊び?

今年、クロちゃんが、両後足の長い指を、主に一本だけ、上下にトントントントンと、リズミカルに叩いているのを見ました。 ↓  まるでピアノを弾いているかのようでした。
 残念な事に良い動画は撮れませんでした。 ↓
実際は、もう少し大きくリズミカルにトントンと、長くしていました。後足なのに器用に動きます。
この指運動は、なんでしょう。 (不随運動ではありません)
運動、遊び、癖 ?

私は、人間が良くする癖に似ていると思いました。

先日のコメントで、アマガエルも癖は、あるかもしれない。
癖は、心理状態を表す場合がある、と教えていただきましたので、考えてみました。

  この動作をしていたのは、 (日は別々の日です)
① 糞をしている時 (アマガエルは糞をする時はジッとして動きません)
② お風呂に入ろうとして、お風呂を覗いていた時
③ デッキの手すりを移動中で、止まっている時。(動画)
    (この時、蜘蛛をあげましたが無視していました。)

場所は全てデッキの手すり、毎日の通路で、慣れた所です。
時間は、夜のお出かけの時  (①~③は別々の日です)

 この時のクロちゃんの精神状態は、 
 安心できる場所で、
 「さあ  ! ウンチして、お風呂に入って、お食事だ !」と、お出かけ前のやや高揚気分。
 5分以上は動かなかったので、ちょっと考え事でもしている状態かな。
   (私が側で見ていた事の影響は、解りません。)

ネットで、指で机などをトントンと叩く癖のある人は、「楽観的でマイペース」 
とありました。 
合ってますね。

アマガエルにも、精神状態を表す「癖」があるとすれば、私にとっては、驚きです。

アマガエルを飼育している方は分かるかもしれませんね。
こんな動作について、御存知の方がおられましたら、教えて下さい。

今回で、指のお話は終わります。 次は、吸水→尿→お風呂など考えてみます。

2014年11月9日日曜日

アマガエルの指 4  着地

アマガエルは、どこでも登れ、綱渡りもできます。
それは、四肢と指が優れているからです。 まだまだ、四肢と指のすごさ、あります。

指の役割 着地

ウィキペディアによると、
後足は、ジャンプして逃げるのに役立ち、前足は、跳び下りからの着地の際に、身体への衝撃を和らげる役目がある。とあります。

もちろんジャンプの能力も驚きますが、高い所からの着地がすごいと思いました。
ネットの情報では、3階12mから、アマガエルを落としたが、無事だった。マガエルは、軽いのと、長い四肢により、空気抵抗があり、それ以上でも大丈夫ではないか、との見解でした。
 
アマガエルの無重力の恰好です。 この四肢と指を広げた状態で落下し、着地の時は、長く柔らかな四肢とその指があってこそ、成し遂げる技と思います。 宇宙実験より↓
天敵からは、逃げる事しかできないアマガエルにとって、高い所から、跳び下りれるのは、最後の手ではないでしょうか。 だから、アマガエルは高い所を好み、屋根にも上ります。
  今年 屋根でお昼寝のスーちゃん ↓


移動手段として飛び降りる高さ 

地上から、4mの高さを居場所にしていたカエルは多くいましたが、出かける時は、跳び下りず、壁を逆さまに這って下りてきました。4mから飛び降りたのを見たのは、私が脚立に登り、カメラを近づけて、危険を感じた時の一回だけです。

2m前後の屋根や、物置からは、移動手段として、普通に良く跳び下ります。
デッキの床に、着地した時は、「ベチャ」とかなり大きな音がします。やはり、衝撃はあるようですから、4mくらいの高さから跳び下りるのは、危険を感じた時だけのようです。

 次は、器用な指、運動、癖、遊び ?

お詫び

昨日、(8日)このブログは開けない状態になりました。
グーグルで、blogspotのアドレス使用のブログは、全て開けなかったようです。

ご訪問下さいました皆様には、ご迷惑やご心配をおかけした事を、お詫びします。
これからも、続けたいと思いますので、宜しくお願いします。

2014年11月8日土曜日

アマガエルの指 3

 アマガエルの指は、長く、良く動き、柔らかで 、吸盤があるため、どんな所にも登る事が出来ます。
吸盤が使えない、網でも、指をひっかけて、簡単に登ってしまいます。
 
 「こんな事もできるよ」 ↓
 不可能な所はないはずですが。

ジャンプして跳び付けない、登れない場合
一時的ですが、跳び付けない、登れない場合を何回も見ました。
   (ミスで登れない場合と一回だけの失敗は除く)

① 変態後、上陸する時、プールの壁や発泡スチロールは登れず、何回も落ちた子ガエルがい    た。
   これは、前足が出て間もないので、力がなく、吸盤の使い方が下手だからと思います。
    多くのカエルは登る事ができましたが、溺死する子ガエルもいました。

② 玄関や玄関前のビニールマットにいて、壁に上ろうとしたが、登れなかった。(登れた時もあり)
③ 畑のビニールシートで覆われた所↓が登れなかった。
④ 砂山が登れなかった。



玄関に迷い込み、床に跳び上がろうとしたが、跳び付けない。↓
  (指はカエルに触れてはいません)
②~④の共通点は、二つありました。
 A  カエルのいた所は細かい砂があった。
 B 私に驚き、逃げようと慌てていた。
    3~4回落ちると、諦めて平地を逃げました。
    玄関前で落ちたカエルは、この後デッキを4mほど逃げて、草に跳びつきましたが、一回で
    成功しました。 暫らくして、場所も替わると、復活できました。
     
この事から、登れなかった原因を推測すると、
 吸盤に細かい砂が付き、吸着力が落ちた。
 慌てて、パニックになり、指の使い方を誤った。
   アマガエルは、跳び付く前は、ジッとその先を見ます。慌てたので、先を見る余裕がなかった。

暫らくして復活できたのは、
 A 吸盤から砂が取れた。
   この場合、吸盤が砂が取れる構造になっているか、分泌物が関与しているか。
 B パニックは、少し落ち着いたので、行動できた。
   
 まだ、A.Bのどちらが原因なのか、両方に原因があるのかは、解りません。
 ただ、今までの観察から、慌てると失敗することは、あるように思います。

以上私の観察で、科学的根拠はありません。誤りがあるかも知れませんので、ご承知下さい。

次は、跳び下りる時の指 

2014年11月6日木曜日

アマガエルの指 2 吸盤

アマガエルの指の先は、丸い吸盤になっています。
風船のように、少し膨らんでいます。この柔らかな膨らみにも、秘密がありそうですね。
吸盤を下から見ると、↓(ガラスに貼りついている)
 吸盤の表面は、どのようになっているのでしようか。?

ネットで、 <濡れた表面でも滑らない-カエルの足指を模倣した材料研究>(ワイリー・サイエンスカフェより) と言う論文がありまたので、簡単に紹介します。

アマガエルの場合は、指先の表面は、細かい溝で囲まれた大きさ10-15μmの六角形の上皮細胞で覆われ、さらに一つ一つの細胞の表面は、300-400nmの支柱状に分かれ、凹形をしています。
足指のあちこちには、分泌物を出す小さい穴がありますが、その性質と役割は明らかになっていません。 (窓ガラスにいた跡は、ネバネバした汚れが付いています)
 
アマガエルの足指は、濡れた木の表面をせん断応力(摩擦力)を使って登れるように発達したと考えられます。
         以上抜粋です。 

吸盤の働き
アマガエルは、この吸盤があるから、支えがない垂直な面に登ったり、逆さまでも(短時間)貼り付いている事ができます。
 その面が、ツルツルでも、ザラザラでも、複雑でも登れます。その面の形状により、姿勢や、四肢や指の開き方、登る速さは、違っています。
    (登れない場合もあり、後日書きます。)

 垂直面で止まっている時は、お腹の皮膚も密着させます。その時は、指は広げなくてもいられます。
ザラザラの木を登る時は、指を広げます。長くて、良く広がる事が重要なようです。
 
 木を逆さまで下りる時は、後足の指もいっぱいに広げ、ゆっくり慎重に下ります。
歩行中は、吸盤のみ面につけて、手のひら、足の裏は浮かす場合もあります。
色々な動きで、調節しながら、歩くのでしょう。


吸盤の吸着力

長時間は持たない
全く支えがない垂直の面では、お腹を付けていても、長時間はいられない事が多く、移動します。
ガラス面では、5時間同じ姿勢でいたの確認しました。 この時は、少しは四肢を動かしていました。
垂直な姿勢で、眠てしまうと、体は傾いてきますから、吸盤やお腹の皮膚は意識していないと、弱くなる事が考えられます。
垂直でいると疲れるので、添え木を付けてあげました。 ↓
 前足だけでも登れる
ツルツルしたプラステック面の場合は、前足だけでも少し登れます。
今年、後足を怪我して、前足のみで、壁を上るアマガエルを観察できました。↓
  
10㎝くらい、短時間ですが、前足の吸盤のみ(お腹も使わず)で登る事ができました。
 ただしこの時は、怪我して痛みがあったので、常より登れない事も考えられます。
この事から、吸着力はあると思います。

吸盤は大きいほど、吸着力は強い

面白い論文があったので紹介します。
<アマガエルとツチガエルの環境適応に関する研究-カエルの吸着力の比較> ネットより

吸盤の大きさと吸着力の関係は、
吸盤が小さいほど弱く、大きくなるほど強くなる。しかし、吸盤が大きくなると、体重も重くなるので、体を支える事は、出来なくなる。
一番理想的なアマガエルは、体重が2g以内で、吸盤の大きさは0.1㎝くらい  
 
   以上は論文より
  
 私のカエル(1歳)は空腹でない時約 6gでした。 

次は、登れない場合は?
  

2014年11月3日月曜日

アマガエルの指 1

アマガエルの指

アマガエルの指は、すごいです。
 (まだ観察も文献を調べる事も不十分な状態ですが、解った事を書いて見ます。)
指の数
  アマガエルの足の指は、前足が4本 後足が5本です。

前足は、進化して4本になったので、なくなった1本は跡が残っているそうです。
後足はジャンプや泳ぎに必要なので、5本のままと考えられているようです。
オットンガエルなど、前足も5本あるカエルもいます。
指の長さ
アマガエルの指の特徴は長い事です。
他のカエルと比べてもアマガエルは、体の割には長いです。

体に対する指の長さを、私と比べて見ました。 (おおまかで正確ではありません)

家にいたアマガエルで3㎝くらい、写真測定で、前足の指は、0.6㎝ 約体の 五分の一
私は、約84㎝ 指は7㎝  約 十二分の一 

 もしも私が、アマガエルだったら、こんなに長いのです。 ↓


指の関節の可動域と柔らかさ   
指が良く開きます。1番目の指と4番目の指は軽く180度開きます。
 手首の関節を直角に曲げても、 180度開きます。

これはすごい !(ピンボケですが) 270度 ?
  あれ?   これは、上にも曲がっているようだけど、私は、一方(下)しか曲がらないけどな ?

これは、垂直の壁にいる時、一本だけ器用に曲げてますね。
 
 柔らかです。 ↓  

 もちろん 後足だって、自由自在。 ↓

細い枝もつかめます。

普通に平らな所にいる時は、指は、まっすぐに伸ばしている時と、軽く曲げている時があります。
軽く曲げると、指は波うっているように、ゆるやかなカーブにもなります。
これは、人と違いますね。↓ 真ん中の指の関節の手のひら側に突起があります。(○の所)
これにも、何か秘密があるのでしょうか。分りません。
 

もしも、アマガエルがピアノを弾いたら、リストも真っ青かな。

次回は、指先の吸盤を調べてみます。