2014年12月2日火曜日

お風呂の目的

お風呂とは、カエルハウスに設置した水の中に入る行動で、自然の状態ではありません。
観察する前は、お風呂=吸水と考えていましたが、これは大変な誤りである事が解りました。
根拠
 ○ 吸水の必要はないのに、何回も入る。
 ○ 7時間もの長時間の場合や、10分の短時間の事がある。

観察からお風呂の目的を考察しました。
  (症例は少ないので、全てのアマガエルに当てはまるかは不明です。ご了承ください) 
お風呂の目的 
 ①吸水
②体温調節  (暑さ・寒さ)
  カエルは変温動物ですから、周りの温度に左右されます。
  暑い時日光に長く当たっていると、その後お風呂に入っているのを何回も観察しました。↓
  朝も入ったので、吸水の必要はないはずです。 気温が上がっても、お風呂の水はハウスの    中なので、あまり上がりませんでした。暑い日は、時々氷を入れていました。
  暑くても日に当たるのは好きです。側に水があるから安心して、日光浴するかもしれません。
 
 寒い時
  10月末 朝の温度が5℃以下になると、長い事お風呂に入っていました。
  外気温より、水温は高かったようです。
 
③皮膚を濡らす。   カエルの皮膚は湿っています。体の中からも湿らせる事はできると思いま  のすので、重要な目的と言えるかは、自信ありません。
 ④皮膚の汚れを落とす
   時々土で汚れたカエルを見ます。↓ 
  アマガエルがお風呂に入った後、特に朝は水が汚れています。↓
  (お風呂は朝夕洗って換えます)
 居場所にいるカエルは、皮膚に土など沢山ついているのを見た事ありません。
 どのようにして落とすかは、分かりませんが、水が汚れているので、お風呂で落ちるのは事実で  す。 吸盤に細かい砂などつくと、貼りつけない事がありましたから、吸盤は綺麗にしておく事は大 切と思います。

⑤精神的安定
  この精神的安定はとても重要な目的である事が解りました。
 気分転換 ストレス解消
 クロちゃんは、餌が捕れずに精神的に追い込まれた時がありました。
 待っても、待っても虫は来ません。その時 お風呂に短時間に何回も入りました。
 気分転換をしていたようです。空腹を紛らわしていたかも知れません。↓
 吸水の必要ないのに、何回も入るクロちゃん ↓

満足な時 
クロちゃんが、餌を捕れない時、虫をあげました。久しぶりで御馳走をお腹いっぱい食べると、2時間お風呂に入って満足そうに、居場所に帰りました。 2時間前に入っていたので、これも吸水目的ではありません。
  これは、数時間お風呂に入っています。↓ もちろん吸水のためではありません。お風呂を楽しんでいる様子でした。

 お風呂に入っている時は、みんな幸せな表情しています。
 
⑥怪我の治療
   リボンちゃんは、脚をドアに挟まれて、大腿が赤く腫れました。その30分後にお風呂に入って    ました。赤く腫れていましたから、冷やしたのは正解と思います。痛みも和らいだと思います。

※ 以上 側に安心して入れるお風呂がある事が条件となります。
       自然界で、水に入るのが危険な場合はこの限りでないと思います。

6 件のコメント:

  1. 土からも水分を得る事が出来るようですが、
    水場を利用してるという事は優先順位的には水場>土壌なんでしょうか?

    水に浸かっているアマガエルを見るのはこちらも癒されます♪
    水に住む魚から進化した両生類だからこそ、
    水は生きていく上で切っても切れない関係なんですね(*^^*)

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    1. la mugio様

      私の家のデッキで暮らすアマガエルは、安心して入れる水場があれば、優先順位は、水場です。
      今まで5年間約50匹のカエルを観察しましたが、ほとんど、池と私が用意した水場で吸水します。土からしているのを見たのは、2回だけでした。 
      自然の野原や畑にいるアマガエルも、水溜りなどで吸水しているのを見ましたが、土からしているのは見た事ありません。

      このブログにコメントを下さるGさんのアマガエルは、初め水場があるのに、好んで鉢の土から吸水していたようです。そのうちに、水からするようになったそうです。 Gさんの家の周りには、安全な水場がなく、土からする事が普通だった。育った環境に左右されるのではないか。との情報をいただきました。
      安全な水場がない場合は、土からするようです。

      水に浸かっているカエルの表情は特別良く、一番可愛いです。
      人間で言えば、「温泉に浸かって、ビール」ではないでしょうか。

      両性類だからこそ、と思います。 
      オタマジャクシの頃、水の中で過ごした記憶が脳の何処かにあり、懐かしい癒される感覚があるのだと思います。

      水は命の源ですね。 
      地球、生命全てのために綺麗な水を保つようにしたいものです。

      コメントありがとうございました。

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  2. お転婆さま

    少しご無沙汰しております。でも、毎日チェックしています(笑)

    お風呂に入っている姿は、本当に幸せそうですね。文化的な生き物の風情が漂います(笑)

    「衣食足りて礼節を知る」という言葉があります。安心して生活ができる水準に達して初めて礼儀作法を知るという意味ですが、このような状態になって初めて余暇を楽しむなど高い欲求が生まれます。

    あまがえるも同じことが言えるのかも知れないな、と考えています。

    エサを食べるときは、順番など待っている余裕はありません。でも、お風呂では順番を待っているようなシチュエーションを見ましたし、混浴シーンもありました(笑)

    飢えないようにエサを探す、襲われないように居場所を確保する、という本能的な活動がひと段落すると、あまがえるは次に何を欲するのか興味深いです。

    仲良しさんが欲しくなるのかな?

    好みの物件(居場所)を探すのかな?

    エサが何種類もあると、好き嫌いが生まれるのかな?

    「ひと」の生活空間に興味を持つのかな?

    いやいや、先ずはお風呂かな?(本当は、水浴びが好きでも、田んぼではゲンゴロウやヘビに狙われるので、楽しむ余裕がないと思いますし)

    いろいろ考えると、本当に楽しいです。

    あまがえる本人にとっては窮屈かも知れませんが、衣食確保できた飼育環境下では、あまがえるはひととどのようなコミュニケーションを取るようになるのか、あるいは、どのような能力が開発されるのか、そういうことも非常に興味があります。

    そういう意味でも、先にご紹介しました「ケロ子観察日記」は多くの知見を示していると思いました。

    動かないものも食べ物として認識するかもしれない、果物の味を覚えるかもしれない、楽しいと言う感情を持つかもしれない・・・

    案外(?)、あまがえるは進化した生き物であって、環境が整えばすごい能力を発揮したりして・・・なんて思っちゃいます。

    お転婆さんは、リアルに毎日彼らと接していて、いかがお考えですか?

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    1. 竹内様

      冬眠後も見ていただきありがとうございます。

      竹内先生のコメントは、発見あり、考えさせられる内容であったり、少し難しい事もあり、お返事が遅れます。申し訳ありません。

      今回も、「安心して、楽しむという高い欲求が生まれる。」納得です。
      自然の状態、池やプールで吸水しているアマガエルであのような良い表情は見た事ありません。また、ハウスのお風呂でも、いつもあのような表情はしていませんでした。良い表情は昼間に多く見られました。
      観察した事を思い出すと、やはり余裕ができた時だけに、あのような表情をするような気がします。
      私は、アマガエルは余裕ができた時は、お風呂を楽しんでいると思います。

      次になにを欲するか。 私も大変興味があります。
      ⦅仲良しさんが欲しくなる⦆
      これは、自然界のアマガエルの常識ではあり得ない事と思います。
      私も、大人のアマガエルが、単独を好む行動を何回も見ました。
      しかし、仲良しカエルも観察しました。その二匹は、初め離れていても、そのうちにピッタリ寄り添い眠るのです。ある日、離れていたので、一匹を触って見ると、仲良しカエルの上に乗り、その後に隠れました。
      明らかに、助けを求めた行動でした。
      もう一つ、ヤエちやんも、クロちゃんに近づいた事がありました。そのあと脱皮をしていました。脱皮は危険を伴うので、他のカエルの側でしたとも考えられます。仲良しまで行かなくとも、危険を早く察知するため、二匹の方が心強いと考えるアマガエルがいるような気がします。
      こんな事言うと、笑われますが。

      より良い好みの場所を探すかも知れません。だから、サクラやエル、チェリーは何処かに行き、代わりに、カブト、ナガが来てくれたのだと思います。

      餌の好き嫌いはとてもあります。
      クロは、一番はプリプリしたハエ、次は脚を取ったコウロギでした。
      これは、カエルを飼育している多くの方が言ってます。
      クロは、餌を味噌の容器に入れてあげたら、次からそれに入れないと、興味を持ちませんでした。そのうちに「切って動くお皿に入れて」と要求するかもしれません。(笑)

      アマガエルが、人間の事をどのように感じているか。知りたいですね。
      「アマガエルとくらす」の本では、人間にも興味を持ったように思えました。
      手に乗る行動は、とても不思議です。

      私も、まだまだアマガエルには、発見されていない、素晴らしい能力があるように思えます。
      これからも、観察してその能力を見つけたいものです。

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  3. お転婆さま

    ご返信ありがとうございました。

    インターネット上でも、“仲良しさん”のあまがえる姿を何度も見たことがあります。

    例えば・・・『アマガエルと暮らそう!』の写真を見たり(下記参照)、あと、クロちゃんとヤエちゃんが一緒にいる姿を見ると、心の交流(!?)を想像してしまいます。
    http://gaeru.seesaa.net/article/6255510.html

    私たちに聞こえない周波数で、話をしていたら面白いなと(笑)

    私個人の経験と、お転婆さんのレポートを総合して、今シーズン中に私は次の2点を確信しました。

    1.少なくともコミュニケーションがあることは、疑いの余地はなさそうです。

    2.あと、あまがえるにも嗜好があり、長風呂はそのひとつでしょう。

    クロちゃん、ヤエちゃんをはじめみんなも今ころ、冬眠しながら夢を見ているかも知れませんね。

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    1. 竹内様

      こちらこそ、ありがとうございます。

      『アマガエルと暮らそう』拝見しました。
      写真を見ると、二匹は好んで側に行っているようです。
      私が、観察した仲良しカエルのヤマオとフタバは、(2012.10のブログ)体が触れ合うほどの仲良しでした。 
      この二匹は、他のカエルの側には行くことはなく、他のカエルが側に来ると、嫌がって離れていました。
      クロとヤエも、他のカエルとも仲良くしたかは、分かりませんが、二匹の関係は特別だったような気がします。
      初対面の二匹のカエルが、ハウスのお風呂に入ろうとして、睨み合いになったり、居場所取りで険悪な雰囲気になっていたのも観察しています。
      初めて合うカエルに対しては、少し警戒するような気がします。
      仲良くなるには、クロとヤエのように、何日も顔を合わせているうちに、だんだん親しみを持って、仲良くなって行くように思います。

      私も、コミュニケーションはあると思います。
      コミュニケーションは、なにでしているのでしょうか。 
      風呂や居場所の取り合いの時は、姿勢と視線などの表情が違いました。

      アマガエルは嗜好など、個性が強いのには驚きます。
      居場所も、アマガエルの習性で、高い所や狭い所が好きと、思っていましたが、広い所や低い所を好むアマガエルもいる事が解りました。
      だから、観察は面白いです。

      夢も見るのかな。?

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