2015年12月14日月曜日

合唱の鳴き止みは複雑

アマガエルの合唱はラブコールです。
メスは大きな声で元気良く鳴くオスを選ぶそうですから、オスは一生懸命に大きな声で鳴きアピールします。
繁殖場で合唱している所に近づくと、突然一斉に鳴き止み、暫らくすると再び合唱を始めます。
まるでオーケストラの指揮者に従うように見事に揃います。

この一斉に鳴き止むのは、主に何に反応しているか、昨年試したところ、私の動きに反応して鳴き止みました。 大声を出しても、電灯で照らしても鳴き止みませんでした。

今回は、アマガエルが私に気付き鳴き止む距離はどの位なのか調べました。

プールに行くには、道路から10mほど坂を上がります。↓
プールがある敷地内に入ると、約30mでプールです。

プールに向かって普通に歩き、鳴き止んだ場所からの距離を測る事にしました。
結果は、 その鳴き止む距離は日により全く違っていました。
一番遠い距離で鳴き止んだのは、30m手前の坂を上がった地点でした。(↑の黄色の〇)
それは私に気がついたからとは言い切れませんが、何回も経験したので可能性は高いと思います。
30mも離れていても分るならすごい能力と思いました。


アマガエルの合唱が鳴き止む距離は日により様々で複雑です。
  鳴き止む距離が長かった時は、
  〇 4月始めの数日間  〇カエルの数が少ない日 〇小さいカエルが多い日
 鳴き止まなかった時
  〇 繁殖最盛期  〇カエルの数の多い日 〇大きなリーダー的オスの多い日
  〇強い雨の日  〇私が観察するのが慣れた頃  何回も往復して試した時 
  特に最盛期でオスガエルの数も多く、メスも多く夢中になっている時は、直ぐ側に行ってもカメラ  で接写しても鳴き止みません。

5/22 のブログのコメントで、Aさんより、「合唱は列車では鳴き止まないが、車は鳴き止む。」との情報をいただきました。
プールのアマガエルは、20m位離れた道路の車の音では鳴き止みませんでした。

とにかく、アマガエルは直ぐに学習し安全と思うと無視をするので、この様な実験は難しいです。

2015年12月11日金曜日

合唱を始めた時の気温

今年アマガエルの初鳴きは、3月29日畑で夫が聞きました。

今年初めて合唱が聞こえたのは、4月5日で田んぼとプールと同時でした。

4月の我が町の気温と、合唱が始まってからプールにいたカエルの数をグラフにしました。↓

 計測は、20時~21時頃行い、この時間は、観察によりもっとも多くのカエルがいると推定しました。 但し、遅くに来るカエルもいるので、この数より多くが来ている可能性があります。
数はまずカウンターで数え、次に一匹づつ写真に撮り判断しました。プールの中で泳いでいるカエルも数え、縁に上がってくるのを待ち撮影、多い日は見落としもあると思いますが、大幅に違っている事はないと思います。

 黄色の折れ線はその日の最高気温、灰色は最低気温です。
緑の●はプールにいたカエルの数です。

分った事
〇アマガエルが本格的に合唱を始めるのは、最高気温約15℃以上 最低気温5℃以上。
  4月初めでもこの位の気温であれば合唱する。
〇一度合唱が始まっても、気温が下がれば一時中止する。


アマガエルが実際に繁殖行動をしている時間の気温です。↓
これは、私がプールでデジタル温度計で実際に計測しました。


分った事
〇9℃以下は一匹もプールに来なかった。

4月桜の花びらの中で鳴くアマガエル ↓
プールの縁や壁に張り付き鳴くアマガエル ↓

繁殖期プールでの観察 

アマガエルの繁殖行動の観察を、小さなプールで行いました。

田んぼでの観察が最良ですが、田んぼは広く草などの障害物もあり、田の中でも鳴くため観察はできません。  (↓田の中で鳴くアマガエル 望遠で撮影)

プールは、小さくて全体の様子が見えます。

 また障害物もなく、カエルはほとんど縁で鳴くので写真真撮影も可能です。↓
 他人に迷惑も掛かりません。 (自治体・プールの管理者には許可を得ている。)


観察の目的  繁殖期の行動と繁殖の状態  何が観察できるかの下調べ
観察期間   4/9~4/27    5/20~7/20   (4/28~5/19は都合で観察できませんでした。)
   時刻   19:30~23:00  観察時間は必要に応じて行った。
観察場所   廃校になったプール プールのシーズンオフは防火用水としている。
         校舎は集会所となり、時々集会がある。
対象カエル  プールに集まった全てのアマガエル  
観察の方法  数の計測はカウンターで数え、写真を撮り両方で判断
         個別認識は写真により、背中や側腹部の模様で判断
         温度計測は、デジタルIN-OUT温度計   

             観察したプールの大きさ ↓       

次回から観察により分かった事を書きます。

2015年12月9日水曜日

4ヶ月の成長ぶり

我が家の庭で暮すアマガエル、約4ヶ月で見違えるように成長します。

ウサ君 (オス) 
家に来た時は22~24mmと小さく昨年我が家で8月に変態した仔だと思います。
(家の周りの自然で8月に変態する事はないと思われるから。)


それから約4ヶ月弱、立派に成長しました。↓

コマ君 (オス)  昨年6月田んぼでの変態にしては小さいので、我が家生まれでしょうか。↓
 
 4ヶ月経つと、こんなに立派になりました。 ↓
  (画像の板の大きさを同じにしました。)
 
 この時期は成長期のようです。 ↓
マッ君 (オス)  今年6月変態と推定 ↓
4ヶ月強で30mm以上に成長しました。
体長測定は姿勢により変りますので、真ん中の数値を取り30mm位でしょうか。
普通より大きくなった仔と思います。
カッコちゃん 推定 1歳以上で昨年生まれと推定  

 体格は個人差が大きいようです。

変態直後のカエルの体長は、多くは14~17(図鑑)~20mm位です。
家で変態した仔で10mmの小さい仔もいましたし、プールでは22mmと大きな仔もいました。

2015年12月6日日曜日

食べている虫

8 月27日のブログでコマちゃんが何かの虫に口元を咬まれ取れないでいた事を書きました。
    8/27 虫に咬まれ困っているコマちゃん ↓
 
何の虫か分りませんでしたが、その後庭にハサミムシとハネカクシの類の虫が多くいました。
大きさからもこのような昆虫ではないかと思いました。
ハサミムシは、今でも部屋の中に入って来ます。1.5㎝はある大きな虫です。 ↓
 
また、糞を調べると、そのような虫を良く食べている事が分りました。
これは、マッ君の糞です。↓ マッ君はこのような虫を多く食べていました。
  ハサミムシのように思えます。(間違っているかも知れません)↓

これもマッ君の糞です。↓洗ってはありません。そのままです。
 これは、カッコちゃんの糞で、シジミチョウ・蜘蛛・ハエを与えた時の糞です。↓
 糞と言えば、マッ君の冬眠前と思われたいつもと違う糞です。↓
やはりいつもと違っていて、乾燥してもネバネバした感じでした。 
先日、ハヤトウリがアマガエルに似ていると書きました。
暖かい部屋に置いたので、芽が出てこんなに伸びました。↓

2015年12月3日木曜日

カエルハウスはランドマーク

11月5日のブログのコメントで、
「カエルハウスはランドマークになっているのではないか。」
 11月12日のコメントで
 「カエルハウスはアマガエルにとって丁度良い大きさではないか
 とのご意見をいただきました。

 アマガエルがカエルハウスを利用する率は、カエルの年齢と時期と場所により違います。
 (夜間はシーズン通して休憩とお風呂を利用しています。)

カエルハウスに良く入る時期
    0歳 (その年生まれ) 
     6月末 田んぼから到着後暫らくして~8月中頃まで
    10月中頃(寒くなった時)~冬眠まで
  1歳以上
    春にカエルハウスを利用するのはまれだが、利用する時は、初めて到着して暫く
    (いる期間は短い)
    10月中頃(寒くなった時)~冬眠まで

 カエルハウスに良く入る場所  
  デッキの手すりの上に限られる。しかも、階段両側のライトの側が圧倒的に多い。


もっとも良く入る場所 ↓ (カエル目線で撮影)

  2年間家の北側にも置きましたが、一匹も入りませんでした。
 入らない場所 ↓ 


晩秋の寒くなった時にハウスに入るのは、地面から近くて風が当らずお風呂があるからと推測しています。
春に幼いアマガエルが多く入るのは、良いランドマークになっているからだと思いました。
 そして、
丁度良い大きさ。
 手すりに登って来たアマガエルにはこのように見えます。↓


また、アマガエルは、カエルハウスを周りの物との状況から覚えているのではなく、ハウスその物を認識している事が分っています。

2015年12月1日火曜日

2015年のカエルハウス

今年もカエルハウスを改善しました。
2013年
 カエルは穴のような所を好むと思い、出入り口のみとしました。↓
 
2014年
 しかし、カエルハウス以外で過ごすカエルは、意外と解放的な所にも多くいます。
敵に襲われた時に逃げる事を考えると、あまり閉鎖的も良くないと思い 4方向開けて見ました。 ↓ 結果は、閉鎖的も解放的も利用の程度は変わりませんでした。
 
2015年
 4方向開けた場合、強風雨の日は雨風が吹き込み床下に避難していました。↓
雨風が入らない工夫が必要になりました。

2015年の改善した所
①雨風の入らない場所を作る
②お風呂容器の改善
③個室を作る (隠れるのを好むカエルのために) 

改善したハウス↓
屋根を外し上から見た様子 ↓ 赤の所は出入りできます。
お風呂はほとんどハウスの中から入りますので、中から入り易い様にスロープにしてあります。
お風呂容器は縁に手をかけて入るのが好きなので、手を掛け易い容器を選びました。↓
完成したハウス、 南側から見ています。 
 北側(家の方)にお風呂が出ています。デッキ側は安全と認識しているため。
個室は、利用するカエルもいましたが少なかったです。↓

2方向囲まれた隅は、雨風の日はもちろん、10月の気温が下がった時は良かったようです。
マックンも隅で寒さを凌いでいました。 ↓
サンちゃんは具合が悪そうな時はこの隅で丸くなっていました。↓
 
カエルハウスを作るに当たり、アマガエルが好むようにする事が最も優先ですが、私が観察できる事も考慮して作っています。