2014年11月14日金曜日

吸水は何処から 場所は 

アマガエルは、口から水は飲みません。お腹と脚の腹側皮膚から吸水します。

アマガエルの吸水について調べてみました。

 ネットの論文 無尾両生類の水調節機構  佐藤恵 酒井秀嗣 
吸水の仕組みなど、科学的に詳しく、書かれています。 

専門的で難しいので、以下、極簡単に要点だけ書きます。

 両性類は、3億6000万年前に初めて陸に進出した脊椎動物である。そのため、乾燥した環境でも生存できるように、体液の調節機構が発達した。
特に、樹上生活するアマガエルは、水適応戦略を発展させた。
それは、
①皮膚は常に水分を含んでいる。
②下腹部から、大腿部の腹側皮膚領域が、高い水吸収能力を示し、独自の水バランス調節をし   ている。
③膀胱に溜めた尿から、水分を再吸収している。

○アマガエルは、腹部の皮膚に、二種類のアクアポリンAQP(aquaporin) (水のとおる穴)があり、吸  水能力に優れている。
  半水棲種のカエル(トノサマガエル・ニホンアカガエル)は一種類で、劣る。 
  
○カエルは、特に後脚の腹側皮膚からの吸水が重要である。
  水棲のカエルは、腹部からは吸水せず、脚のみの吸水で水分の過剰を防いでいる。

↓ここからは、私が観察した事、思った事です。

吸水する場所

 ○水溜まり  流れが速い川や、天敵などの危険がなければ、どこでもする。
    田んぼ・池・プール・緩やかな川・雨水の溜まった所・鉢受けの溜まり水、などあらゆる所
                プールで吸水
 ○露、雨などで、表面に水がついている所
   葉・木・板・人工物など
 ○水を含んだもの
   土・濡れタオルなど、昔は濡れたわらじ

    濡れタオルから ↓

コンテナの土から ↓  土から吸水とは、すごいですね。 

 
吸水する水質、温度
  水質の程度は、解りませんが、かなり汚れた池や、鉢受けの水でも吸水をしていました。↓
  夏は、30℃くらいの温かになったお風呂にも入り、外気温4℃の時の冷い水にも入ってました。 
  (牛乳でも入るか、実験したかったですが、病気になるといけないので止めました。)

では、家で過ごすカエルが、好む吸水場所は、何処でしょうか。

コメントを下さっているGさんから、こんな情報をいただきました。

Gさんの家のアマガエルの場合
 土からの吸水を好む
 「我が家のカエルたちは、近くに水があるのに、好んで、鉢植えの土から吸水している。
  それは、家の周りに池や水溜りがなく、雨以外は、吸水する場所がない厳しい環境に育ったの
    で、土からの吸水が当たり前になったのではないか。育った環境で、吸水の仕方も変わるので  はないか。」
 この後、最近になり、場所を換えたそうです。換えた理由は興味深いですが、次の機会にします。

私の家のアマガエルの場合は、
  居場所から5~6m以内に、川、水溜り、池があります。
 庭で過ごすカエルは、池の水しぶき がかかる所で吸水します。大きな鯉がいるので中には入りま せん。 川は流れが急なので入りません。

  デッキのカエルは、デッキ内の鉢の受皿の水、とハウスのお風呂を好みます。
 朝も夕も、夜21時、一度外に出ても、わざわざ戻って来てハウスのお風呂に入っていました。
 土に入った時は、お風呂を他のカエルに取られて入れなかった時だけです。

吸水は、慣れた方法、場所 また安全な所を好む。
しかし、いろいろな条件で、より適切な所、または仕方なく換えて行くようです。
 
Gさん、情報ありがとうございました。

次は、吸水の時と必要な時間です。

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